浅草富士浅間神社
2019.07.10[ 神社 ]
江戸時代創建・浅草のお富士さんとして慕われている「浅草富士浅間神社」。
当初は現在の蔵前に富士山遙拝所として創建されましたが、江戸幕府の命により現在地に遷座しました。現在も周囲より少しだけ高くなっていますが、遷座当時からこの場所は小高い丘のようになっていたと云われています。
境内の案内板には、以下のように記されています。
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浅間神社(浅草のお富士さん・台東区有形民俗文化財)
台東区浅草五丁目3番二号
浅間神社は、富士山への信仰に基き勧請された神社で、神体として「木造木花佐久耶姫命坐像」を安置する。
創建年代は不明だが、『浅草寺志』所収「寛文十一年江戸絵図」に表記があり、江戸時代初期の寛文十一年(一六七一)までには鎮座していたようである。現在の鎮座地は、約二メートルほどの高みを成しているが、中世から江戸初期にかけて、関東地方では人口の塚、あるいは自然の高みに浅間神社を勧請する習俗があったとされており、当神社の立地もそうした習俗に基くものと思われる。
江戸時代には浅草寺子院修善院の管理のもと、修験道による祭祀が行われ、江戸を代表する富士信仰の聖地として、各所の富士講講員たちの尊崇を集めた。明治維新後は浅草寺の管理を離れ、明治六年には浅草神社が社務を兼ねることとなり、現在に至っている。
本殿は、平成九・十年の改修工事によって外観のみ新たに漆喰塗がほどこされたが、内部には明治十一年建築の土蔵造り本殿が遣わされている。さらに、この改修工事に伴う所蔵品調査により、江戸時代以来の神像・祭祀用具・古文書などが大量に確認された。
これら、本殿・諸資料群・境内地は、江戸時代以後の江戸・東京における富士信仰のありさまを知る上で貴重であり、平成十一年三月。台東区有形民俗文化財に指定された。
祭礼は、毎年七月一日の「富士山開き」が著名で、また、五月・六月の最終土・日曜日には植木市が開催されている。
平成十二年三月
台東区教育委員会
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御祭神は、木花佐久耶姫命。
現在は浅草神社の兼務社となっています。
最寄駅は、東京メトロ銀座線・東武伊勢崎線・東京都営地下鉄「浅草」駅。徒歩10分ほど。
鳥居と社標。
2016年(平成28年)に造られた、真新しい「富士塚」。
拝殿に掲げられた扁額。
手水舎。