ぼてふり地蔵尊
2020.10.15[ 史跡・公園等 ]
三角と呼ばれる三叉路にあったお地蔵さま
ぼてふり地蔵尊
三角(みかど)と呼ばれる三叉路にあったお地蔵さま「ぼてふり地蔵尊」。
生麦や潮田の湊で揚がった魚介類をてんびん棒で担いで売り歩いていた「ぼてふりさん」(行商人)が、願掛けに道すがらお地蔵様を倒していき、売れ行きが良かったら帰り際に起こして手を合わせたという民間伝承が残っています。
「ぼてふり地蔵縁起」と書かれた案内板には、以下のように記されています。
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江戸時代ハマグリやアサリをてんびん棒で担ぎ売り歩く行商人をぼてふりさんと読んでいた。
このつくのの地にも生麦村や潮田村から寺尾や末吉のお屋敷町に向う彼らの往来があり三角のお地蔵様の前で一休みするのが習わしであった。出立のときお地蔵様を倒してゆき「早くに荷が売れたら帰りに再び起こしてあげるから」と願を掛けた帰りに再び起こし願解きをし手を合わせた。お地蔵様は「ぼてふり地蔵」と呼ばれるようになった。ちなみに「総合日本民族語彙」によると、日本中の九十種の地蔵名彙を収めているが、ぼてふりの名のついた地蔵は他地域にも現存していないことがわかる。
平成十五年十月
つくのぼてふり地蔵会記
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ネットの情報によると、もともとのお地蔵様は先の戦災で焼失してしまったそうなのですが、2003年(平成15年)に再建されたのだそう。現在は三角の交差点から伸びる「つくの商店街」の中にあります。
最寄駅は、JR京浜東北線「鶴見」駅。徒歩8分ほどでしょうか。