十社宮(横浜市青葉区美しが丘西)

2022.03.29[ 神社 ]

旧石川村保木の鎮守として祀られていた神社 十社宮(横浜市青葉区美しが丘西)

かつては仏教にまつわる神様がお祀りされていたと思われる「十社宮(横浜市青葉区美しが丘西)」。

創建年代は不明ですが、江戸時代初期ではないかと云われています。江戸時代までは「十社権現社」と呼ばれ、地域(旧石川村保木集落)の鎮守として祀られていましたが、明治期の神仏分離により「十社宮」と改称、さらに近年の規格整理事業によって現在地に遷座しました。

境内にある御由緒板には、以下のように記されています。

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新編武蔵風土記稿に「十社宮」は「見捨地、西の方によれり」と記載されている。
創建年月不詳であるが、周辺の状況から推察して江戸時代初期と思われる。
寛延二(西暦一七四九)年 旧社殿建立 大工 八木下金蔵
宝暦三(西暦一七五三)年 石水鉢奉献 願主 飯島甚右衛門
天保十一(西暦一八四〇)年 石坂三ヶ所築造 当所 氏子中
明治十三(西暦一八八〇)年 旧石鳥居建立 当所氏子中
此の神社は古来「十社権現社」と呼ばれ隣接の薬師堂と共に別当満蔵院が代々その祭祀を守ってきた。明治維新の神佛分離令により「十社宮」と改められた。
平成二年三月保木土地区画整理事業に伴って社殿を移転改築しその面目を一新した。氏子の信仰篤く祭祀を伝承している。

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上記の『隣接の薬師堂』とは、お隣にある保木薬師堂のこと。こちらのご本尊である薬師如来坐像は、1221年(承久3年)造立のもので、神奈川県重要指定文化財に指定されており、普段は館内にある神奈川県立歴史博物館に保管されているそう。ただ薬師堂そのものは1783年(天明3年)の建立なのだそう。

十社宮(十社権現社)は、おそらくは仏教にまつわる神様をはじめ十柱の神様を一緒にお祀りしていたものと思われます。なお現在の御祭神は、国常立尊・国狭槌尊・豊斟淳尊・泥土煮尊・沙土煮尊・大戸道尊・大戸辺尊・本多和気尊・大日霎尊・天児屋根尊の十柱。仏教以外では、八幡社・伊勢社・春日社の神様が合祀されていたものと推察されます。

現在は驚神社の兼務社となっているようです。

最寄駅は、東急田園都市線「たまプラーザ」駅、あるいは小田急小田原線「百合ヶ丘」駅。しかしどちらからも徒歩だと30分以上かかると思います。

十社宮(横浜市青葉区美しが丘西)写真

正面の鳥居。

十社宮(横浜市青葉区美しが丘西)写真

拝殿。

十社宮(横浜市青葉区美しが丘西)写真

拝殿に掲げられた扁額。

十社宮(横浜市青葉区美しが丘西)写真

境内の御由緒板。

十社宮(横浜市青葉区美しが丘西)写真

境内社の八雲神社。

十社宮(横浜市青葉区美しが丘西)写真

こちらは、お隣にある保木薬師堂。

MAP

神奈川県横浜市青葉区美しが丘西2丁目7−3

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