小机住吉神社
2020.08.26[ 神社 ]
小机根古谷百八ヶ村の鎮守として祀られていたと伝わる「小机住吉神社」。
創建年代は不明ですが、古くから小机領総鎮守として祀られていたと云われています。関東圏で江戸時代より前に鎮座していた住吉社は、かなり珍しいかもしれません。
境内に掲げられている御由緒には、以下のように記されています。
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小机の住吉神社は、誠に悠久なる歴史をもつ社であります。
住吉神社は、大概海や川口に近い処を鎮座場所とされ、昔に遡ればそこは海岸であり、河口であったと言う。
上古小机根古谷と称す百八ヶ村の首郷なりと言う水郷一帯の時代に源を発し、この地方の土民安住の処を得、摂津国(大阪)元官幣大社住吉大社より普ねく分神を勧請せられ、住民は産土神と仰いで奉斎した。
特に文禄(一五九二〜一五九五)年中より慶長(一五九五〜一六一四)年間に亘り、小机領の守護神として小机城主矢野兵庫助の崇敬篤く、恒例、臨時の祭典絶ゆることなく、又、文禄年中に分村の時当社の末社稲荷社の分神を奉斎せられし。
嘉永三年に本殿再建しその棟札を存す、明治六年十二月村社に列格、明治四十三年四月三日村内の白山社、愛宕社神明社を合併、増神を見るに至り、小机領総鎮守として国守りの神、海路平安の神、和歌の神は元より五穀豊穣、商業繁栄、家運隆盛、旅行安全、交通安全、厄難消除、無病息災等の神として御霊験あらたかで、この地方に生き享ける者として、夢床にも忘れることのできない大恩神であります。
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御祭神は、底筒男命・上筒男命・中筒男命。配神として、気久利姫命・金山姫命・日ノ神・加供都智命・天照皇大神・神功皇后。
現在は、新羽杉山神社の兼務社となっているようです。
最寄駅は、JR横浜線「小机」駅。徒歩20分ほど。鶴見川沿いではあるのですが、神社のある一帯だけ高台(小山)になっている、なかなか興味深い地形をしています。
社標と参道。左に見える大通りは横浜上麻生道路。
お詣りした時(2020年7月)には、拝殿前は工事中でした。
拝殿前の狛犬、立派な大きさ。
拝殿。
境内末社の合祀殿。川向・本郷の分村時にそれぞれの村に鎮守として勧請されたという稲荷社も現在はここに祀られています。