ねこ塚(横浜市旭区善部町)
2023.07.03[ 史跡・公園等 ]
六部巡礼の旅の途中で行き倒れたお婆さんと猫のための供養塔
ねこ塚(横浜市旭区善部町)
六部巡礼の旅の途中で行き倒れたお婆さんと猫を供養したと伝わる供養塔「ねこ塚(横浜市旭区善部町)」。
江戸時代中期・元禄年間に、この地で行き倒れた巡礼中のお婆さんと、その傍で寄り添いながら亡くなった猫を地元の方が埋葬し供養したと伝わる供養塔です。
供養塔の脇に設置された案内板には、以下のように記されています。
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時は元禄の秋、この地を通りかかった巡礼中のお婆さんが、飢えと疲れで倒れ、息を引き取りました。お婆さんが連れていた猫がしばらく寄り添って鳴いていましたが、間もなく後を追うように動かなくなりました。哀れに思った村人たちはこの場にお婆さんと猫を埋め、供養した、と伝えられています。いつしかここは「ねこ塚」と呼ばれるようになりました。
(「旭区郷土史」を参考)
平成二十一年十月吉日
旭区誕生四十周年記念事業実行委員会
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上記の「巡礼中のお婆さん」とは、六十六部の法華経を奉納するため全国を行脚する「六部」の巡礼者だったそうです。またこの地域では、その後も飼っていた猫や犬が死ぬと埋めて供養したと伝わっています(※現在のねこ塚は、当初の場所より少し移動しているそうです)。
最寄駅は、相模鉄道本線「希望ヶ丘」駅。
正面の石碑には、右から『元禄七年/妙法門法妙喜信女/十月二日』と刻まれているそうです。
『ねこ塚』案内板。
MAP
神奈川県横浜市旭区善部町144