産千代稲荷神社
2019.08.03[ 神社 ]
現在の八王子の基礎を作ったと云われる大久保長安によって勧請・創建された「産千代稲荷神社」。
創建は16世紀末頃と伝わっています。
境内に掲げられた「大久保石見守長安と産千代稲荷神社」には、以下のように記されています(一部抜粋)。
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一五九〇年頃、大久保石見守長安が八王子に陣屋を構えた際に、「五穀豊穣」「殖産興業」「陣屋守護」の神として倉稲魂命を御祀りし稲荷社を創建されました。「千代」に続くようにと産千代稲荷神社と名付けられたと伝えられています。
この場所は陣屋の西南にあたり、鬼門除けの守護神でもあります。この土地が小門(おかど)と称するのは「御門宿」「於門宿」と呼ばれたことに由来し、長安没後は「小門」と文字を変えたと言われています。
陣屋の後は畑地となっているものの稲荷社には手がつけられず、大木が多く繁り「稲荷森」と称せされました。時が移り行き、当時の堀と思われる石を敷き詰めた跡、参道のような古道らしき跡があり、当時の社の尊厳さが偲ばれます。
八王子の発展に尽力した長安の足跡として、織物、街道や宿場の整備、石見土手など、今でも多くの事柄が受け継がれています。また甲州街道の江戸への拠点として守りや治安維持など国境警備の重要さを指摘し、八王子二百五十人同心の創設を具申して認められ、ここに旧武田家臣団を中心とした八王子二百五十人同心が誕生しました。その後五百人に増員し、慶長四年(一五九九年)には同心をさらに倍に増やすことを家康から許され、八王子千人同心となりました。
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最寄駅は、JR中央本線「西八王子」駅、もしくはJR各線「八王子」駅。どちらからも徒歩15分ちょっと。
鳥居と社標。
季節柄、ということもあるのでしょうが、境内は緑いっぱいの印象。
境内社。