釣鐘池辨天社(世田谷区祖師谷)

2023.04.15[ 神社 ]

つりがね池公園内・かつては雨乞いの神事も行われていたという弁天さま 釣鐘池辨天社(世田谷区祖師谷)

かつては雨乞いの神事も行われていたという「釣鐘池辨天社(世田谷区祖師谷)」。

「世田谷区立つりがね池公園」内に鎮座している弁天さまです。創建年代は不明ですが、池の名前については『他教との争いのあげく僧が寺の鐘を被ってこの池に身を投げた』、あるいは『日照りで農民が困ったとき、これを救おうと僧が釣鐘を抱いて池に身を沈めたところ、たちまち大雨が降った』という言い伝えがあるそうです。そう聞かされると、断然後者を推したくなりますね!

世田谷区教育委員会による案内板『釣鐘池』には、以下のように記されています。

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釣鐘池は、標高凡そ四十五メートルの武蔵野台地に囲まれ、昔は深い自然林に覆われていて、野川の一支流である西方の仙川に注ぐ豊富湧水池であった。台地上には、この水を求めたであろう古代の人たちの遺跡である縄文時代中期の住居跡が、昭和五十二年(一九七七年)の区教育委員会の発掘調査によって確認されている。かって、この池でこどもたちは小魚をとり、水遊びを楽しみ、人々は生活の水を求め、野菜などを洗い、洗い場組合をつくって水を大切にし、神様をお祀りしてきた。
毎年四月七日には、今も弁天祭が行なわれており、また、日照りの時には、雨乞いの行事も以前あった。伝説によると、近くにお寺があり、他教との争いのあげく僧が寺の鐘を被ってこの池に身を投げたとか、あるいは、日照りで農民が困ったとき、これを救おうと僧が釣鐘を抱いて池に身を沈めたところ、たちまち大雨が降った、などといいつたえ、それ以来「釣鐘池」と呼ばれるようになったという。

昭和五十七年三月
世田谷区教育委員会

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湧水は戦後間もなく(昭和25年頃)枯れてしまい、現在は人工的に水を回しているようですが、往時の面影を十分に伝えていると思います。記事を書くにあたりネット上の記事を確認しましたが、桜の季節には素晴らしい眺めを楽しめるようです。

最寄駅は、小田急小田原線「祖師ヶ谷大蔵」駅。徒歩約20分ほど。

つりがね池公園の入口。

橋の向こう側に、祠が見えます。

弁天社の祠。

すぐそばには、こちらの石宮もありました。

『釣鐘池』案内板。

MAP

東京都世田谷区祖師谷5丁目33−11

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