田無神社(西東京市田無町)

2024.09.22[ 神社 ]

田無神社(西東京市田無町)

級長津彦命・級長戸辺命を主祭神としてお祀りしている神社 田無神社(西東京市田無町)

鎌倉時代創建・風神様をお祀りする「田無神社(西東京市田無町)」。

鎌倉時代の正応年間(1288年~1293年)に、田無村内の谷戸の宮山に「尉殿(じょうどの)大権現」として創建されたのが起源と伝わっています。江戸時代、青梅街道の整備に伴い1670年(寛文10年)に現在地に遷座しました。明治期には近隣の熊野神社・八幡神社等を合祀し、「田無神社」と改称され現在に至っています。

神社頒布の栞内『ご由緒』には、以下のように記されています。

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田無神社は正応年間(建長年間説もありますが、いずれも鎌倉期、十三世紀になります)に創建されました。谷戸の宮山に鎮座し、尉殿権現と呼ばれていました。ご祭神は雨と水と風を司り、人々の信仰を集めた龍神様(級津彦命・級戸辺命)です。
徳川家康が江戸幕府を開くにあたり、城や町の壁を建造するために大量の石灰を必要としました。家康はそれを青梅の地に求め、青梅街道を開きました。その際に、宿場町・田無を造営するために肥沃な谷戸に住んでいた人々は、こぞって一キロメートルほど南の青梅街道沿いに移住したのです。
このような歴史の経緯の中で、宮山に鎮座する尉殿権現は十七世紀に宮山から現在の鎮座地に遷座します。その後、尉殿権現は明治政府の「神仏分離」政策により、明治五年(1872年)に田無神社と社名を改めます。内務省神社局の指導で、明治三十九年(1906年)から四十三年(1910年)にかけて神社
合祀が行われました。田無神社は、明治四十三年(1910年)に町内の五つの小社を合祀しました。この五社は、上向台鎮座の八番比古神・八衢比売神を主祭神とする八幡神社、下向台鎮座の須佐之男命を主祭神とする八坂神社、北芝久保鎮座の倉稲魂命を主祭神とする稲荷神社、上宿鎮座の應神天皇を主祭神とする八幡神社、谷戸に鎮座する猿田彦命を主祭神にする熊野神社であります。その後、昭和二十四年(1949年)に大阪市の大鳥神社より大鳥大神が分祀され現在に至ります。

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御祭神は、創建以来の御祭神(尉殿大権現)として級長津彦命・級長戸辺命。明治期以降に(合祀等により)加えられた御祭神は、大国主命・須佐之男命・猿田彦命・八街比古命・八街比売命・日本武尊命・大鳥大神・応神天皇・倉稲魂命。なお、級長津彦命・級長戸辺命は、上記では『雨と水と風を司』る『龍神』として紹介されていますが、記紀の中では「風の神」であるとしています。

また現在は五行思想に基づき、本殿に金龍を、そして境内に黒龍、白龍、赤龍、青龍を配して五龍神をお祀りしています。

最寄駅は、西武新宿線「田無」駅。

田無神社(西東京市田無町)写真

神社外観。右に見えるのは青梅街道。

田無神社(西東京市田無町)写真

神社入口の一ノ鳥居。

田無神社(西東京市田無町)写真

一ノ鳥居下からの眺め。参道中ほどにニノ鳥居が見えます。

田無神社(西東京市田無町)写真

拝殿。金龍は本殿にお祀りされているとのこと。

田無神社(西東京市田無町)写真

拝殿前の狛犬。

田無神社(西東京市田無町)写真

拝殿横の「大鵬土俵」。説明板には以下のように記されています。

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此の土俵は昭和の大横網であった大鵬幸喜親方が、平成五年に五穀豊穣祭を記念して開いた土像です。横網大鵬関は優勝回数三十二回という前人未到の記録を残した不世出の大横綱でした。また、その人柄が慕われて、「巨人・大鵬・卵焼き」と多くの国民に愛された事柄の代名詞に挙げられています。親方になってからも全国都道府県に救急車を寄附する等の善行を重ねられました。
平成十一年には田無神社崇敬会初代会長に就任し、その後、田無神社崇敬会名誉会長に推戴されました。平成十二年に還層を迎えたことを機に、親方は本土俵を「大鵬」と命銘されました。田無神社は本土俵銘大鵬を通じて相撲道の普及に寄与するものです。

平成十三年四月吉日
田無神社宮司 賀陽 濟

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田無神社(西東京市田無町)写真

境内社。左は稲荷社。その横の小祠は、左から煩大人神社、 鹽竈神社。

田無神社(西東京市田無町)写真

境内社の津嶋神社。

田無神社(西東京市田無町)写真

境内社の弁天社。

田無神社(西東京市田無町)写真

境内社の少彦名神社。

田無神社(西東京市田無町)写真

龍神池と、水神宮碑。

田無神社(西東京市田無町)写真

境内社の賀陽家屋敷稲荷神社。

田無神社(西東京市田無町)写真

青龍と、楠木正成像。

田無神社(西東京市田無町)写真

黒龍。

田無神社(西東京市田無町)写真

白龍。

田無神社(西東京市田無町)写真

赤龍。

MAP

東京都西東京市田無町3丁目7−4

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