馬絹猿田彦神社(平台庚申)
2020.12.15[ 神社 ]
疫病退散を願って祀られた「塞の神」
馬絹猿田彦神社(平台庚申)
旧馬絹村平台地区の入口に疫病退散を願って建立された「馬絹猿田彦神社(平台庚申)」。
江戸時代中期に、集落内で疫病が蔓延した際に、疫病退散を願って集落の入口に庚申塔(と観音様)を建てたのが起源と伝わっています。
「由来記」には、以下のように記されています。
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今から二百七十年前の昔、この村に悪疫が流行いたし、村人が非常に苦しんだ事がありました。講中の人々が力を合せて、村の入口に庚申様、観音様をお祠りして、病魔の侵入を防ぎ、退散を祈願いたしたことが、古老から伝へられております。
敗戦後、一度修復いたしましたが、再び破損甚しく、このたび平台睦会、及び有志の浄財を寄進して、ここに新築いたすことが出来ました。
尚、今後共平台地区の発展と、家々の幸福を御守護下さいますよう、衷心よりお願い申し上げます。
平成元年十月吉日
平台睦会
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庚申信仰と猿田彦(あるいは道祖神)が習合した結果の現在の「猿田彦神社」のようですね。私自身が農民の末裔だからなのか?こういう民間信仰が今も残っているのは嬉しいです。
最寄駅は、東急田園都市線「宮前平」駅。徒歩5分ほど。
覆いの中にあるのは、庚申塔。
鳥居の扁額。
「由来記」の書かれた石碑。
境内には地神塔もありました。