富士浅間神社(文京区本郷)
2025.10.08[ 神社 ]
16世紀創建・元は東大本郷キャンパス内にお祀りされていた「富士浅間神社(文京区本郷)」。
1573年(天正元年)、当時の本郷村の名主が、現在の東京大学本郷キャンパスの地に富士浅間神社を勧請し創建されたのが起源と伝わっています。
その後江戸時代、この場所は加賀藩前田家の上屋敷がありましたが、明治に入り国に接収され、前田家は旧地の南西の一角に屋敷を構え、神社もその屋敷内に遷座しました。そして前田家が駒場へ移転した以降は、地元の町会によって管理されるようになりました。
境内にある文京区教育委員会による案内板『富士浅間神社』には、以下のように記されています。
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かつてこの地は明治5年(1872)から昭和40年(1965)まで「本富士町(もとふじちょう)という町名であった。
加賀藩本郷邸の跡地にたつ東京大学本郷キャンパスにおいて、その名残を今にとどめる赤門を入って右手に、かつて「椿山」と呼ばれる小丘があった。江戸時代、「椿山」は「富士山」「富士塚」などと呼ばれ、富士浅間神社が祀られていた。駒込富士神社(本駒込5-7-20)は、この本郷の富士浅間神社から勧請したという伝承を有し、そのことが「本富士町」という町名の由来ともなった。
明治4年、本郷の富士山やその一帯は国に接収され、祀られていた富士浅間神社は旧加賀藩邸の南西一角に屋敷を構えた前田家の敷地内に移転した。前田家が昭和3年に駒場へ移転したのちは、地元の町会である本富士会(現在の本富士町会の前身)の管理下に移された。
地域住民に守られるこの小さな社は、かつて本郷に「富士山」があったことを物語る唯一の場所である。
文京区教育委員会
平成29年3月
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御祭神は、木花咲耶姫命。
最寄駅は、東京メトロ丸ノ内線「本郷三丁目」駅。
通りの向かい側からの外観。
神社入口からの境内の眺め。
文京区教育委員会による案内板。
覆屋の前から。小さいながら散財感のある鳥居。
社殿。
明治期奉納の『富士浅間大神』碑。
MAP
東京都文京区本郷7丁目2−6