稲荷大明神(国立市谷保)
2024.08.17[ 神社 ]
圓成院の跡地に建つお稲荷さま
稲荷大明神(国立市谷保)
圓成院の跡地に建つお稲荷さま「稲荷大明神(国立市谷保)」。
圓成院は、関東鋳物頭矢澤宗永の子で黄檗宗の僧だった矢澤大堅によって建立された寺院。大堅はその後幕府の新田開発奨励を受け、上谷保村の人々とともに野中新田(現在の小平市)を開拓、その際に圓成院は引寺されました。なお、稲荷の創建年代や御由緒については、残念ながらわかりませんでした。
『圓成院跡と矢澤大堅』と書かれた案内板には、以下のように記されています。
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矢澤大堅(一六七六~一七四四)は、関東鋳物頭矢澤宗永の子として延宝四年に生まれました。十歳で出家、黄檗宗の隠元禅師法孫の相模国石蔵山浄業寺の実山道伝の法を嗣いで、宝永二年(一七〇五)にこの地に藤井山圓成院を建立しました。
その後、大堅は、幕府の新田開発令を受け、享保七年(一七二二)矢澤藤八ら十一名と百姓寄合を作り、新田開発にあたり、小平市野中新田五百ヘクタールの基礎を築きました。
圓成院は、新田開発の際、同地に引寺され、現在同寺院の建造物で国立市に現存するのは、南養寺境内にある大悲殿(観音堂)だけです。
平成五年三月
国立市教育委員会
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最寄駅は、JR南武線「谷保」駅。徒歩約10分ほど。
外観。正面に稲荷が、左には矢沢家のお墓と石塔群があります。
国立市教育委員会による案内板。
稲荷の下からの眺め。
正面の鳥居。
社殿近影。
大正期に奉納されたお狐様。
MAP
東京都国立市谷保5897−12