横浜市大震火災横死者合葬之墓（横浜市西区元久保町）

関東大震災により横浜市内で亡くなった身元不明の方々のために設けられた合葬墓「横浜市大震火災横死者合葬之墓」。

1923年（大正12年）9月1日に起きた関東大震災。死者・行方不明者が10万人を超える大きな被害をもたらしました。横浜市内でも2万人以上の死者が出ました。ここには、3,300人余りの身元不明の犠牲者が葬られているといいます。

お墓の脇にある石碑には、以下のように刻まれています。

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大震火災横死者中ノ無縁者ニ對シ本市ハ曩ニ合葬ヲ行ヒ墓碑ヲ建設セルカ其後忝モ皇室ヨリ金七萬五千圓ノ恩賜ニ浴シ政府亦一般義捐金ノ中ヨリ金二萬圓ヲ交付セラレタルヲ以テ茲ニ聖旨ヲ奉體シテ合祀靈場ヲ新設シ且永久ニ祭祀ノ途ヲ講スルコトヽナセリ之レ一ニ優
握ナル天恩竝一般ノ深甚ナル援護ニ依ルモノニシテ枯骨惠澤ニ霑ヒ幽魂永ニ安慰ヲ得ヘク加フルニ餘榮ノ大サルハ寔ニ感激ニ勝ヘス
今茲竣工ニ際シ鐫刻シテ仁恩ヲ傅ヘ併セテ英靈ヲ弔フ

大正十五年九月一日　横濱市

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そしてその脇には、「関東大震災殉難朝鮮人慰霊之碑」があります。これは、震災後の混乱の中、デマを信じた人々によって虐殺された朝鮮人犠牲者の供養と、この事実を後世に伝えるために建てられた慰霊碑です。

「関東大震災朝鮮人虐殺事件」について、ご存じない方はネット等でお調べになることを強くお奨めます。近代日本の「負の歴史」ですが、決して「知らなかった」では済まされない、現代を生きる私たちにとっても大事な出来事だと思います。

最寄駅は、JR横須賀線「保土ヶ谷」駅。徒歩約20分ほど。

横浜市による石碑。

「横浜市大震火災横死者合葬之墓」碑。

「関東大震災殉難朝鮮人慰霊之碑」。

管理事務所脇の公園からすぐの場所です。