上神明天祖神社
2017.12.13[ 神社 ]
鎌倉時代の創建・白蛇伝説が伝わる「東京の白蛇さま」
上神明天祖神社
鎌倉時代の1272年、北条重時がその子・時千代に当地・蛇窪(へびくぼ)の開墾を託しました。時千代は後に出家し法圓上人となり、大森に厳正寺を開山。家臣は蛇窪に住み着いたそう。その後1322年、武蔵国一帯が大旱魃となった際、法圓の甥の第二世法密上人がに雨乞いの断食祈願をしたところ慈雨があったことから、これに感激した蛇窪の住民が神社を勧請し建立したのが神社の由来と云われています。
江戸時代に蛇窪村は上蛇窪村と下蛇窪村に別れることになり、その際に現在地に遷座したと伝わっています。因みに下蛇窪村には「下神明天祖神社」が造られました。
御祭神は、天照大御神。相殿に、天児屋根命・応神天皇。現在は荏原七福神のひとつとして弁財天も祀っています。
社殿は先の戦災で焼失しましたが、戦後に再建されました。しかしこの時大鳥居は焼失を逃れ、現在もその姿を残しています。
かつて社殿のそばには、清水が湧き出る洗い場があったと云われており、そこに白蛇が住んでいました。しかしいつの頃からかこれがなくなり、白蛇は現在の戸越公園の池に住むように。ある時、土地の有力者の枕元にこの白蛇が現れ、「一日も早くもとの住みかに帰してほしい」と懇願したそう。この話を聞いた神社の宮司が弁天社を建立、以来「白蛇さま」として祀られてきているそうです。
最寄駅は、都営浅草線「中延」駅。徒歩5分ほど。
白蛇様を祀っている境内社「弁天社」。
弁天社のそばにある「撫で白蛇」像。
境内社の稲荷社。