幡ヶ谷氷川神社

2017.02.27[ 神社 ]

幡ヶ谷氷川神社

旧幡ヶ谷村総鎮守・現在は渋谷の住宅街を護る氷川さま 幡ヶ谷氷川神社

旧幡ヶ谷村総鎮守・渋谷の住宅街に佇む古社「幡ヶ谷氷川神社」。創建年代は不詳ながら、戦国時代の文献には登場していることから、それ以前に氷川神社を勧請し祀られていたようです。

神社周辺はかつて「地蔵川」(諸説あります)と呼ばれる神田川の支流があり(現在は暗渠化)、明治初期頃まで田畑が広がっていた地帯。人里から離れた場所にあるというのは、古くからある神社の本来の姿です。氾濫防止、あるいは雨乞い、いずれにせよ「素戔嗚尊」を勧請するだけの理由があったのではないでしょうか。なお、地蔵川と云われるもととなったお地蔵さんの話(おそらく「酒飲み地蔵」)は、できればまた別の機会に。

御祭神は素戔嗚尊、相殿神に豊受比売命、奇稲田姫命。

昭和20年の戦災で焼失した後、現在の社殿は昭和31年に再建されました。

「幡ヶ谷」の地名の由来は、源義家が後三年の役からの帰途、この地で白旗を洗ったと伝えられることから。東京西部には、源氏関連の武将と太田道灌に関する説話が本当に多く出てきます。「源義家・後三年の役」といえば、出陣の際の「勢揃坂」が有名ですが、勢揃坂とこの地まではかつての旧道があったものと思われます。現在でも「新宿中央公園」、つまり明治〜昭和期の「淀橋浄水場」部分を除いて、甲州街道を跨いで続いていた道をたどることができます。

毎年9月に行われる例大祭は露店も多く出てとても賑やかな雰囲気です。御神輿や山車が出て盛大に行われています。古くからこの地に住む方々にとっての中心的存在として、とても愛されていることが伝わる神社です。

お乳を与える狛犬像。

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