田谷山瑜伽洞(横浜市栄区田谷町)

2023.11.07[ 史跡・公園等 ]

田谷山瑜伽洞(横浜市栄区田谷町)

真言密教の修行場として造られた洞窟 田谷山瑜伽洞(横浜市栄区田谷町)

真言密教の修行場として造られたのが起源と伝わる「田谷山瑜伽洞(横浜市栄区田谷町)」。瑜伽洞は「ゆがどう」と読みます。一般には「田谷の洞窟」とも呼ばれています。

洞窟があるのは、真言宗大覚寺派田谷山定泉寺の境内。定泉寺は、室町時代後期の1532年(天文元年)の開山と伝わっていますが、瑜伽洞の歴史はそれよりも古く、鎌倉時代の初期から真言密教の修行場として手彫りで整備・拡張が行われていたそうです。定泉寺の境内はかつては和田義盛の三男・朝比奈三郎義秀の館跡だったとも伝わっており、和田合戦の際にはこの洞窟をつたい落ち延びたとも云われています。

定泉寺頒布の栞には、この洞窟について以下のように記されています。

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詳しくは田谷山瑜伽洞(たやさんゆがどう)と称し、元鶴ヶ岡二十五坊の修禅道場である。鎌倉時代初期開創と伝えられ、江戸時代に至るまで適時拡張されて上下三段、総延長一粁余の壮大な規模となった。洞内には本尊一願弘法大師をはじめ四国・西国・坂東・秩父各礼所本尊、両界曼茶羅諸尊、十八羅漢等数百体のみ仏が行者の手により壁面に刻まれ今も無言の説法をつづけている。地質は粘板岩の巨大な一枚岩で幾度かの大地震にも見事に耐えている。
また、合理性を備えた構造からは往時の土木技術の一端がうかがわれ、その点からも貴重な存在である。
静寂の洞内にいまなお残る無数のノミ跡は往時の久修練行を物語りつつ巡拝者の心奥にひそむ浄菩提心の開花を願っているようである。

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拝観料(400円)を支払い実際に洞窟の中も見てきました(※洞窟内は撮影禁止)。壁面の彫像はもちろんですが、この洞窟そのものが手彫りで造られているということにも感動しました。

最寄駅は、JR各線「大船」駅。

川沿いにある入口。駐車場の案内板が目印。

定泉寺への入口。

定泉寺の本堂。瑜伽洞は右手にあります。

瑜伽洞の内部は撮影禁止なので、定泉寺の境内の様子をどうぞ。。

MAP

神奈川県横浜市栄区田谷町1501

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