田町厳島神社跡(川崎市川崎区)
2021.06.28[ 神社 ]
「海苔弁天」として田町河岸に祀られていた神社の跡
田町厳島神社跡(川崎市川崎区)
かつては「海苔弁天」として崇められていた「田町厳島神社跡(川崎市川崎区)」。
明治初期にこの地で海苔養殖が始まった頃に、海苔の豊作を祈願して田町河岸に祀られたと伝わっています。当時は「海苔弁天」と呼ばれ崇められていたそうです。しかし時代が移り海苔養殖も終わり田町河岸もなくなり、1986年(昭和61年)に若宮八幡宮の参集殿に遷座しました。
現在小島新田公園内にあるのは旧社殿のみ。つまり神社跡ということになります。
川崎市ホームページにある「かわさき区の宝物シート・田町厳島神社」(PDF)には、以下のように記されています。
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■明治4年(1871)に大師の海での海苔養殖がはじまって以来、海苔の豊作と海難防止を祈願する海苔弁天として崇められた。御祭神は市杵嶋比売神(イツクシマヒメノカミ)。
■元々は田町河岸に祀られていた。田町河岸は現在の田町3丁目にあたり、海へと澪が続き、多くの海苔採り舟(ベカ舟)や機械船が往来しにぎわっていた。やがて海苔養殖が終焉し、川崎漁協は昭和48年(1973)4月に解散した。それによって厳島神社護持の後継者が途絶えるのを危惧した有志によって、昭和61年(1986)4月6日、若宮八幡宮参集殿郷土資料室内に遷座された。田町3丁目の小島新田公園内には旧社殿のみが今も残り、川崎の海苔養殖の記憶をとどめるためにも再びこの地に御神体を祀ることも望まれている。
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最寄駅は、京浜急行電鉄大師線「小島新田」駅。
旧社殿。
鳥居の土台の跡。
MAP
神奈川県川崎市川崎区田町3丁目11−2