高尾稲荷神社
2018.07.21[ 神社 ]
吉原の高尾太夫の哀しい逸話が残る小祠
高尾稲荷神社
新吉原三浦屋の遊女で二代目高尾太夫と呼ばれた「万治高尾」。その彼女が、仙台藩の三代藩主・伊達綱宗に寵愛され身請けされたのですが、「すでに意中の人あり」として操を立ててこれに従わなかったため、隅田川の船上で斬り殺され、そのまま川に捨てられたと云います。当時19歳だったそうです。遺体は数日後に当地に流れ着き、僧侶によって手厚く葬られました。この顛末に多くの江戸町民が同情し、霊を慰めるために社殿を建立したのが起源と云われています。
御神体は、万治高尾の頭蓋骨で、社内に安置されているそうです。
絵に描いたような「バカ殿様の逸話」で、一説によるとこれは俗説とも云われていますが、伊達綱宗の遊興放蕩三昧の生活は事実だったよう。世の中一般的には昨今「お殿様大好き」な風潮なような気がしますが、『志村けんのバカ殿様』は、そういう意味でよく風刺の効いたコント番組だと思います。※本題とはズレた話で申し訳ありません。。
現在、周囲にはほとんど民家のない地域となってしまっていますが、地元の方々が頑張って維持されている小祠です。
最寄駅は、東京メトロ半蔵門線「水天宮前」駅。徒歩5分ほど。
境内に掲げられた御由緒。