六郷神社
2017.03.18[ 神社 ]
創建から約1000年の源氏ゆかりの八幡さま・でも御祭神は一柱のみ?
六郷神社
前九年の役に勝利した源頼義・義家父子が石清水八幡を勧請して創建された「六郷神社」。源頼朝も祖先にならい奥州征伐の際にこの地で白旗を立てて勝利を祈願したと云われています。
かつては盛大に曳船祭が行われ、江戸時代には「関東三大船祭りの一つ」だったらしいのですが、一座の神輿は上総国に流されてしまい、もう一座の神輿はしばしば祟りを受けたので土中に埋めてしまったらしく、「八幡様」にもかかわらず現在の御祭神は「誉田別尊」のみ。
門前には梶原景時寄進と伝えられる太鼓橋が残っています.
梶原景時は、石橋山の戦いで(梶原景時は当時平氏軍)敗走した頼朝をわざと逃がしたと言われる人物。その後頼朝が鎌倉幕府を開いた際には頼朝に重用されました。しかし頼朝の死後御家人同士の権力闘争の中で幕府から追われ、最後は一族もろとも滅ぼされてしまいました。源氏ゆかりの神社なのに、楽しい逸話ではないですね。。
明るい話もひとつ。ここでは毎年1月7日に子供の無病息災を願って「こども流鏑馬」が行われているそう。古くは『弓射り』と称し、源頼朝の奉納に始まると伝わる、無形民俗文化財です。こういうものは、いつまでも続いて欲しいですね。
最寄駅は京浜急行本線「六郷土手」駅。徒歩5分ほど。
梶原景時寄進と伝えられる太鼓橋「神橋」。
大鳥居と神門。