虎狛神社(調布市佐須町)
2024.08.04[ 神社 ]
6世紀の創建と伝わる、延喜式内社武蔵国多摩郡八座のひとつ「虎狛神社(調布市佐須町)」。
崇喚天皇二年(588年とも、589年とも)に創建されたと云われています。その後深大寺を創建した満功上人がこの神社に祖父母を祀り、深大寺の守護神としたと『深大寺縁起』に記されているそうです。延喜式神名帳には「虎柏神社」と記されている古社で、江戸時代には旧佐須村の鎮守神としてお祀りされていました。
境内の御由緒板には、以下のように記されています。
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虎狛神社は、今から一四二五年前の崇峻天皇二年(五八九年)八月に創建され、農業の神様である大歳御祖神(オオトシミオヤノカミ)がお祀りされて祭事が始まったと伝えられています。爾来、地元住民に崇敬され、地域の団結と発展、心の拠り所として佐須の中心となっております。後に穀物の神様である倉稲魂命(ウカノミタマノミコト)も合祀され、江戸末までは、虎狛山祇園寺の別当が、神事を司っておりました。尚地域内には、祇園寺東に位置し、天照皇大神をお祀りする「神明宮」、晃華学園南西角には、「里の稲荷」別名「樫ノ木稲荷」があり、これらも神社の氏子によって守られてきました。
延長五年(九二七年)の『延喜式神名帳』には武蔵国の式内社四十四座、多摩郡八座の一つとしての記録があります。現在の社殿は天和三年(一六八三年)に再建され、調布・狛江両市にあって最も古い建造物です。このため平成二十四年には、社殿並びにその小屋裏に残されていた三枚の棟札が調布市文化財の指定を受けました。
樹齢数百年とも言われた「黒松の大木」は昭和三十九年(一九六四年)に「東京都の天然記念物」の指定を受け、生え際近くでは太さ二、三✕二、四m、高さ約三十mで、都内では三本の指に数えられる松の大木でした。しかし落雷等の被害もあり、残念ながら平成八年には、枯死してしまいました。
文政十一年(一八二八年)には神社正面入り口に石造りの大鳥居が、また参道右側には、高さー、八mもある巨大な「佐須邨虎狛神社の碑」が建立されました。碑文は、当時の名主温井義邦の撰によるもので、神社の名称の由来、歴史、「里の稲荷」等についても詳細に記されています。現在のような輸送手段がない当時としては、驚くべき大きさであり、極めて貴重な文化財です。
拝殿がいつ建立されたかについての詳細な記録はありませんが、文化一二年(一八一五年)に社殿の修理が地元の職人によってなされた記録があります。
その後大正八年(一九一九年)に遷座式が行われた時にも改修されたようです。
それから約百年が経過した平成二十四年(二〇一二年)、本殿が文化財の指定を受けたことを機に、拝殿屋根、社殿の覆い屋、弊殿、そして手水舎の改修、新築工事に着手、平成二十六年(二〇一四年)十一月に完了しました。
宗教法人 虎狛神社
平成二十七年一月吉日
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上記の通り御祭神は、主祭神として大歳御祖神、相殿に倉稲魂命。
現在は狛江の伊豆美神社の兼務社となっているようです。
最寄駅は、京王電鉄京王線「調布」駅、あるいは「布田」駅。徒歩約15〜20分ほど。
神社外観。
1828年(文政11年)建立の正面の鳥居。
拝殿。
1828年(文政11年)に建立された『虎狛神社之碑』。文字起こしをしようと思ったのですが、挫折しました。。
境内の御由緒板。
境内の狛犬。
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東京都調布市佐須町1丁目14−3