神田神社
2016.11.08[ 神社 ]
「神田明神」の名称でおなじみの江戸総鎮守「神田神社」。
730年創建と伝わる非常に歴史のある神社です。出雲系の氏族が、伊勢神宮の御田(おみた=神田)の鎮めのために大己貴命を祀った「神田ノ宮」が始まり。
鎌倉時代に疫病が流行した際に、「平将門の祟り」であるとされたことから供養が行われ、平将門も相殿神として祀られるようになったそう。「神田明神を崇敬する者は成田山新勝寺を参拝してはいけない」というのは、これに起因するのでしょう。
江戸開府にあたって江戸城の表鬼門の守護のために現在地に遷座し、以降「江戸総鎮守」として江戸庶民に愛されてきました。「江戸三大祭」のひとつ「神田祭」は現在も大いに賑わっていますね。
社殿は関東大震災で焼失。その後、当時では珍しい鉄骨鉄筋コンクリート造りで再建され、結果東京大空襲では境内に焼夷弾が落ちたものの無事に残ったのだそう。
「平将門命」は現在までずっと御祭神として祀られていたわけではなく、明治から長い間「逆臣である平将門が祀られているのはあるまじきこと」とされて境内摂社に遷されていました。この時に代わりに勧請されたのが「少彦名命」。平将門命が御祭神に復帰したのは昭和59年です。それにしても「代わりの御祭神」とは、当時の明治政府は一体何を考えていたのでしょう。。
現在では某アニメの影響で別の意味での「聖地」になっていたりします。
なお、正式名称は「神田神社」。現在の御祭神は、大己貴命・少彦名命・平将門命。
※2017/10/19追記:改めてお詣りし、写真を追加しました。
大鳥居。その向こうに見えるのは随神門。
男坂。「明神石坂」とも呼ばれています。アニメでも有名な場所(?)。
拝殿横にある獅子山。関東大震災で崩壊したものの親獅子像は保存され、平成に入り獅子山が再建された際に据えられました。
平成24年に建立された合祀殿。籠祖神社・八幡神社・富士神社・天神社・大鳥神社・天祖神社・諏訪神社を合祀しています。
702年創建・「江戸最古の地主神」と伝わる江戸神社。御祭神は建速須佐之男命(スサノヲ)。
魚河岸水神社。江戸期より日本橋の魚市場の守護神として祀られてきました。
えびす様尊像。神田神社の御祭神(二宮)「少彦名命」はえびす様にたとえられてもいます。