池袋四面塔稲荷大明神
2019.03.07[ 神社 ]
盗賊の犠牲者を弔う供養塔の脇に祀られたお稲荷さま
池袋四面塔稲荷大明神
盗賊の犠牲者を供養するために建てられた四面塔の脇に祀られたお稲荷さま「池袋四面塔稲荷大明神」。
お稲荷さまの御由緒は行く分からなかったのですが、『四面塔尊の由来』と書かれた案内板には、以下のように記されています。
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享保の頃(徳川幕府八代将軍吉宗の頃)高田雑司ヶ谷と板橋を結ぶ街道と礫川と東長崎を結ぶ街道の四ツ辻付近(現在の西武線池袋駅東口)は、夕方になると追いはぎや辻斬りが出没し、夜はその難を逃れるため通行する人が途絶えました。
享保六年の夏、一晩で十七名の辻斬り残骸があり、この不祥事を憂いて池袋村民有志六十四人が、雑司ヶ谷鬼子母神威光山法明寺第二十二世日祖上人に供養をお願いし、享保六年九月、法華経のお題目を刻した石塔を建立して無縁仏の霊冥福を供養しました。
正面にはお題目、右側面には、北の方板ばしみち、左側面には、南方高田雑司ヶ谷道が記され、道しるべとしても使われました。
霊験あらたかなこの塔は四面塔尊と称され、以来、法華経の功徳により災難は解消されました。
池袋四面塔尊奉賛会
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渋谷にある「道玄坂」も、盗賊となった大和田道玄の名に因んで名付けられたと伝わっていますが、江戸時代でも、江戸市中から一歩外に出るととても治安が悪かったんですね。。
最寄駅は、JR各線「池袋」駅。東口から徒歩3分ほど。池袋駅前公園内の、最初の方(駅側)にあります。
左が稲荷大明神、右が四面塔。
由来を記した案内板。