東神奈川熊野神社
2017.03.31[ 神社 ]
元神奈川郷の鎮守神・苦難の歴史を乗り越えてきた大きな狛犬も見処
東神奈川熊野神社
1087年、熊野坐大神を勧請して神奈川郷の鎮守として創建された「東神奈川熊野神社」。当初は「熊野三社大権現」と呼ばれていました。幸ヶ谷山の山頂に建立され、「権現山」と呼ばれるようになった由来がこの神社と思われます。
しかしこの地は1510年に起こった「権現山城の戦い」の主戦場となってしまい、神社も焼失。1577年に復興し、さらに江戸中期に別当だった金蔵院があった現在地に遷座しました。
先の戦災では空襲に遭い、狛犬を残しまたも焼失。さらに戦後に進駐軍により境内は接収され、残った狛犬も線路脇の土手に埋められてしまいました。これを地元の人々が掘り起こし、仮社殿を建てていた二ツ谷町の稲荷神社まで運んだのだそう。地元の方々の篤い気持ちが伝わる逸話ですね。
その後昭和38年に元の場所へ社殿を再建、狛犬とともに再遷座したという歴史があります。
現在の御祭神は国常立尊、伊弉諾尊、伊弉冉尊。
境内は、とても最近復興したとは思えないほど良い雰囲気。大きな狛犬が迎えてくれます。経緯を知って見ると、感慨深いものがあります。
苦難の歴史を乗り越えてきた狛犬。人と比べるとその大きさがわかると思います。