神明谷戸お滝様(横浜市緑区新治町)

2025.11.20[ 史跡・公園等 ]

神明谷戸お滝様(横浜市緑区新治町)

稲作用の取水堰にお祀りされていた不動明王像 神明谷戸お滝様(横浜市緑区新治町)

杉沢地区の稲作用の取水堰にお祀りされていた「神明谷戸お滝様(横浜市緑区新治町)」。

恩田川に注ぎ込む梅田川は、古くから旧久保村の稲作を支える重要な水源でした。しかし水量は多くなく、江戸時代には水田に水を引くために何ヶ所かの堰が造られました。そのひとつがこちらの「杉沢堰」。昭和初期にはコンクリート化され、長らく地域の農作に貢献してきました。またかつては東側の山からも湧水が湧き出ていて「お滝様」と呼ばれ、近くに不動尊像が祀られました。

現在は周辺は宅地化され、灌漑用の堰としての役割は終わりましたが、1999年には「歴史的建造物」に登録され、また2017年に「緑区遺産」にも登録されました。

緑区による案内板『杉沢堰』には、以下のように記されています。

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杉沢堰
三保市民の森を源流とする梅田川は、江戸時代から稲作が盛んな地域の重要な水資源でした。
梅田川は谷戸の小川であったため水量も少なく、水田に水を引くには川を塞き止める必要があり、何ヶ所かの「堰」が作られました。
「杉沢堰」もその一つで、江戸時代は木製のものだったと想像できますが、昭和初期に貴重なコンクリート製が完成し、杉沢地域の稲作に貢献しました。
平成11年には景観的、文化的資産である土木産業遺構として横浜市の「歴史的建造物」に登録されています。
西側の谷戸(新治町)からの流れは、「お滝橋」を渡り「堰」に注がれ、昔ながらの姿を残しています。

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最寄駅は、JR横浜線「中山」駅。

不動明王像近影。

緑区による案内板。

お不動様の前から見た、現在の杉沢堰。

対岸からの眺め。

さらに引いた場所から。

MAP

神奈川県横浜市緑区新治町1478

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