小滝橋

2018.09.05[ 史跡・公園等 ]

小滝橋

近隣にあった「小滝の泉」が由来となって名付けられた、神田川に架かる橋 小滝橋

近隣にあった「小滝の泉」が由来となって名付けられた「小滝橋」。「小滝の泉」についてはこちらをご覧ください。

かつては「姿見の橋」と呼ばれていたそうです。これにまつわるお話は、かつてこの地域で「中野長者」と呼ばれ、新宿十二社熊野神社を創建した鈴木九郎の、あまり愉快にはならない逸話が関係しています。

商売がとても上手くいって、手に余るほどの財産を得た鈴木九郎。自身の財産を隠すために人を使って運ばせた後、(隠し場所の)発覚を恐れて帰り途に亡き者にしていたそう。この橋は「渡っていく姿は見たが、帰ってくる姿は見えない」ことから「姿見ずの橋」と呼ばれるようになったと云います。

この後、九郎の一人娘である小笹は、婚礼の式を挙げる直前に蛇の姿になり神田川に身を投げたと伝わっており、その場所が「姿見ずの橋」で、亡骸が見つかったのが「姿見の橋」(現在の小滝橋)という話も伝わっています。九郎は嘆き悲しみ、自身の屋敷に寺を建て(これが現在の成願寺)、残りの人生を仏門に生きたそう。

因みに「姿見ずの橋」は、江戸時代に「淀橋」と呼ばれるようになり、後の「淀橋区」や「淀橋浄水場」、あるいは「ヨドバシカメラ」にその名称を残しています。(※もっとも神田川の橋の名称については、諸説あります)

とはいえ個人的にこの名称で思い浮かべるのは「小滝橋通り」。新宿駅の西口付近からこの地まで続く通りの名称です。新宿駅付近では美味しいラーメン屋さんも多い通りですね。

小滝橋からの眺め。春には桜で満開になるようです。それこそ「荘厳」な眺めでしょうね。。

小滝橋交差点。右に伸びるのが小滝橋通り、中央やや左に向かって伸びるのは諏訪通り。

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