久保谷戸お滝様(横浜市緑区三保町)
2025.11.22[ 史跡・公園等 ]

印融法印の逸話も伝わる滝
久保谷戸お滝様(横浜市緑区三保町)
旧久保村・久保谷戸の農家から信仰を集めていた滝にお祀りされた「久保谷戸お滝様(横浜市緑区三保町)」。
地域の農業用水の水源のひとつとして古くから信仰を集めていたと云います。干ばつの際に雨乞いの祈願をしたところ成就したことから不動尊像を建立し祀るようになりました。またこの地出身の僧・印融(印融法印として地域で有名です)はこの滝で心身を浄めてから勉学に励んだとも伝わっています。
2014年登録に横浜市の「緑区遺産」に登録されました。
久保谷戸講中による案内板『三保町久保谷戸お滝様』には、以下のように記されています。
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お滝様と不動尊像の由来
この滝は古くからしられ、室町時代の高僧印融法印は幼少のころ仏門に入り、この滝で修行されたと言う伝説が有る。文政四年(一八二一)七月ころ大変な干ばつで農家はたいそう困窮した。久保谷戸の農家はお滝様によりあって雨乞いを祈願したところ願い事が成就したのでお滝様に感謝し不動尊像を建立した。それ以来久保谷戸の農かは、毎年七月二十八日にお滝様に寄り合って不動尊に家内安全と五穀豊じょうを祈願する祈年祭を行っている。これは江戸時代より現在までつづいている。
昭和六十年十一月吉日建立
緑区三保町久保谷戸講中
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現在は滝という水量はなく、わずかに水が滲み出ている程度になっていますが、上記の通り現在も祈年祭は行われているそう。
最寄駅は、JR横浜線「中山」駅。
外観。
久保谷戸講中による案内板。
滝の正面から。
滝の上部をズームにて。右側にはお不動様と思しき石像が見えます。
こちらは滝の下。水量は少ないですが、ここから鶴見川(恩田川)に向けて水路が続いています。
MAP
神奈川県横浜市緑区三保町2454−11付近