浦島観音堂(横浜市神奈川区神奈川本町)

2022.09.08[ 史跡・公園等 ]

竜宮城から持ち帰った観音像が安置されているお堂 浦島観音堂(横浜市神奈川区神奈川本町)

浦島太郎が竜宮城から持ち帰ったと伝わる観音像が安置されている「浦島観音堂」。

かつて「うらしま寺」と呼ばれた観福寿寺に残っていた略縁起によると、神奈川に伝わる浦島太郎伝説は以下のような内容なのだそう。

1)三浦半島出身の浦島太夫が妻子とともに丹後半島に赴任
2)浦島太夫の子・太郎が海で大亀を釣る
3)亀は美女に変身して太郎を竜宮城へ連れて行く
4)竜宮城から帰る際、玉手箱と観音菩薩を受け取る
5)竜宮城から戻ると、両親も知人もいなくなっていた
6)観音像に祈ると「関東へ下れ」とのお告げを聞く
7)三浦半島で子孫に逢い、自身の両親の墓が神奈川にあることを知る
8)両親の墓前に小さなお堂を建て、玉手箱と観音菩薩を安置し、この地を去る

※えっと、これだと「足洗川」とか「足洗い井戸」はどうなるんでしょう?。。

観福寿寺は、江戸時代には「帰国山浦島院」と号していたそうです。

その観福寿寺は明治初期に火災で焼失。観音像をはじめ残ったものの一部は慶運寺に移され、現在は慶運寺が「うらしま寺」の名を継承しています。観音堂は、慶運寺の境内にあります。

最寄駅は、JR横浜線・京浜東北線「東神奈川」駅、京浜急行本線「京急東神奈川」駅。徒歩約5分ほど。

慶運寺の入口。

中央の石碑には「龍宮伝来 浦島観世音 浦島寺」と書かれています。さすがは「うらしま寺」だけあって、下にいるのは亀、かと思ったのですが、これは龍が産んだ「竜生九子」のひとつ・贔屓(ひき/ひいき)で、石碑やお墓の台座となっているものは「亀趺(きふ)」と呼ぶのだそう。勉強になります。。

こちらは慶運寺の本堂。

本堂の左手にある、浦島観音堂。

お堂の中の様子の写真が掲示されています。12年に一度(子年)ご開帳されるそうですが、普段でも(写真にも書かれている通り)扉の隙間から拝観可能です。

MAP

神奈川県横浜市神奈川区神奈川本町18−2

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